コンクリートの壁に囲まれた、シックな雰囲気漂う空間。
静けさが窺える空間に作曲用のデスクとスピーカーを設けている。
音がよく響くだろう。

限られたスポットライティングも特徴的。
直接部屋を照らすことなく、コンクリートの壁に反射する光を駆使した間接照明。
明るすぎず、暗すぎず、絶妙な明度を保つ。
光が当たらない箇所を作ることで、より一層コンクリートの素材感が引き立っている。

デスク周りも多くのこだわりが見て取れる。
コンクリート素材だけでは硬さが際立ちすぎるところに、木の素材のデスクを取り入れて、柔らかな温もりを置く。
良い意味でのシックさ加減を保つ、深みのある濃い色合いの木目調。
また、デスクの縁が黒の鉄素材である点も注目。
この縁が硬いコンクリート素材と柔らかい木目素材をうまく結びつけて、素材違いの違和感をなくすポイントになっている。

デスクの木目調の柔らかさを際立たせるため、敢えてその他のアイテムに木の素材は取り入れず、黒で統一する。
スピーカーの高さ調整として、コンクリートブロックを使っている点もワンポイント。
表面が茶褐色のコンクリートブロックを使用することで、一面のコンクリート素材と木目調のデスクの調和にも効いている。

空間全体がシックな仕上がりのため、ジャズマスターのヘッドが存在感を放つ。

デスク下も一工夫。
作曲デスクは電源コード類が煩雑になりがち。
ダークグリーンの布を使い、なるべく電源コードは見せない。
また、デスクの木目調だけではコンクリートの硬さにまだ負けてしまう部分に、包容力のある柔らかさを足し込む。

敢えて、カーテンはつけない。

音楽関連のアイテムは、あらゆる箇所でインテリア要素を多分に発揮する。
デスクと合わせた木目調に、黒い鉄素材の立脚が目立つラダーシェルフ。
作曲だけではなく、純粋にリスナーとして音楽を楽しむ。

レトロ音質を楽しむためのラジカセ。差し色にしようか迷った。
しかし今回のコンセプトは、主張しない静かで温かみのある音空間。
控えめなベージュで決まり。

Rodentia Collectiveで購入した「aspidistrafly」の名盤がお出迎え。
共に過ごしてきた楽曲たちの溜まり場。宝物庫。
オレンジオイルもワンポイント。

そんな音空間で過ごす日々。日当たりだけが悩み。
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