深い霧の先へ/涙と決意

とある曲について、歌詞の向こうの景色を追ってみようと思う。
(本記事の内容は、あくまで個人の見解です)

サカナクション/さよならはエモーション
作詞:山口一郎
作曲:山口一郎

そのまま そのまま そのまま
深夜のコンビニエンスストア 寄り道して
忘れたい 忘れたい 忘れたい
自分に缶コーヒーを買った レシートは レシートは
捨てた 捨てた 捨てた 捨てた

さよならはエモーション
僕は行く ずっと涙こらえ こらえ
忘れてたエモーション
僕は行く ずっと深い霧の 霧の向こうへ

そのまま そのまま そのまま
両手を床について僕は 逆立ちした
そのまま そのまま そのまま
昔の部屋を思い出した 君の事も

さよならはエモーション
僕は行く ずっと涙こらえ こらえ
忘れてたエモーション
僕は行く ずっと深い霧の 霧の向こうへ

さよなら 僕は夜を乗りこなす
ずっと涙こらえ こらえ
忘れてたこと いつか見つけ出す
ずっと深い霧を抜け

AH ミル ヨルヲヌケ
アスヲシル ヒカリヲ ヒカリヲヌケ
ミル ヨルヲヌケ
アスヲシル ヒカリヲ ヒカリヲヌケ

引用元:Uta-Net https://www.uta-net.com/song/173018/

この曲を聴いたとき、”決意“の曲だと感じた。

新しい世界への一歩を踏み出そうとする時、未知なる期待と大きな不安に襲われ葛藤しならがも、「深い霧」と表現したものの先にある希望を信じて進むことを決意した瞬間を歌っている気がして、共感を覚えつつ、いつでも背中を押される楽曲である。

私自身も幾度か大きく環境を変えた身。上京や転職など、転機となる事象は人それぞれであり、いくつも存在する。そのどれもが簡単なことではないし、慣れ親しんだ環境にさよならをする寂しさと、その先にあるものが不確実である不安を抱えた上で、決断をする勇気が必要であることを知っている。


そのまま そのまま そのまま
深夜のコンビニエンスストア 寄り道して
忘れたい 忘れたい 忘れたい
自分に缶コーヒーを買った レシートは レシートは
捨てた 捨てた 捨てた 捨てた

引用元:Uta-Net https://www.uta-net.com/song/173018/

新しい地へ行く。それはすごく大きな決断。生活も関わる人も変わる。何も同じものはなくなる。簡単には引き返せなくなる。そんな決断を前にした時は、うまく眠れない日もあるし、何か無意味に口にしたい時もある。

深夜のコンビニで缶コーヒーを買う中で、”そのまま”や”忘れたい”、”捨てた”といった日常的な動作や説明を繰り返す表現が、何か”迷いの先にある行動”である印象を受ける。

さよならはエモーション
僕は行く ずっと涙こらえ こらえ
忘れてたエモーション
僕は行く ずっと深い霧の 霧の向こうへ

引用元:Uta-Net https://www.uta-net.com/song/173018/

そして”僕は行く”と決断する。”涙をこらえ”や”ずっと深い霧”という表現をしていることから、慣れ親しんだ環境を離れる寂しさや、大きな不安を抱えた上での決断であることが伺える。

そうまでしても、深い霧の先にあると信じる不確かな希望を求めるような、彼自身を突き動かす出来事があったのかもしれない。

そのまま そのまま そのまま
両手を床について僕は 逆立ちした
そのまま そのまま そのまま
昔の部屋を思い出した 君の事も

引用元:Uta-Net https://www.uta-net.com/song/173018/

決断して新しい一歩を踏み出した後、うまくいかないことも多くある。この勇気ある決断が間違っていたのではないかと揺らぐことさえある。

ここでしている”逆立ち”。私自身、経験がある。いろいろな事を考えて、無意味な行動を取ることがある。何をしてるんだろう、と我に帰っては惨めさを感じることもある。

“昔の部屋”や今更になって思い出す”君”がいたりする。このまま進んで大丈夫だろうかと、決断の後も自分を信じようとしながらも悩み続ける日々が待っている。

さよなら 僕は夜を乗りこなす
ずっと涙こらえ こらえ
忘れてたこと いつか見つけ出す
ずっと深い霧を抜け

引用元:Uta-Net https://www.uta-net.com/song/173018/

でも進むしかない。戻ることはできない。涙をこらえて、こんな不安に襲われる”夜を乗りこなして”、この”深い霧”を抜けて目指した場所を見つけ出す。

他人には見せないが、実は迷いや不安が襲う日々の中で、自分自身を奮起させる瞬間が必要だったりする。そんなリアルを捉えているシーンだと思う。

AH ミル ヨルヲヌケ
アスヲシル ヒカリヲ ヒカリヲヌケ
ミル ヨルヲヌケ
アスヲシル ヒカリヲ ヒカリヲヌケ

引用元:Uta-Net https://www.uta-net.com/song/173018/

そして夜を抜ける。

目つきを変えた青年は、明日を生きる。


歌詞は聴き手それぞれの解釈がある。

これはその内の1つの解釈。

琴線に触れる”見たまま”の写真

和の国の稀有なアート性

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